サクラクトモノクローム

【切り絵】ずっとずっと……待っているから。【DQX】

群像劇として彩りを響かせた ドラゴンクエスト10 Ver.4
そのVer.4の中でも、異色な世界観を奏でたメレアーデを、切ってみました。

 

DQ10 Ver.4 本編・メレアーデに関するバレ注意

 

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ここが…時獄の迷宮?
みんなは どこへ行ってしまったの?
この場所は 知らないところだわ。
ーーー私と、〇〇が会ってる……私の 記憶にない場面なのに。

「未来……なの?
 あれは いずれ 私が おこなうべきこと……?」

 

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「私が 叔母様を連れて 脱出するわ。
 叔父様と 〇〇は
 先に キュロノスを倒しにいって。」
「叔母様を 安全な場所に かくまったあと
 私も すぐに あとを追うから。」

ーーーすぐじゃないってことは わかっていた。
でも、これが使命ならば。
正しい未来への道筋が 閉じる可能性があるならば
私は ここで見た私の未来を やり遂げてみせる。


「私にしか できないことがあるって。」

 

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「最初の行き先は 堕ちる前のドミネウス邸ね。」

チャコルが家に来たのは 〇〇と出会う半年くらい前だわ。
半年も、幸せだった頃の みんなと過ごせると思うと 少し嬉しいのかな。
まずは 半年後に渡す伝言を 作らなくちゃね。

 

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ドミネウス邸  時渡りしてから1か月

 

私は 私に かまいすぎだわ。

この家も 堕ちてしまうのに 何もできないの
運命って 残酷なものなのね。

お父様は……あなたは 本物なの?
いつから 自動人形という魔導具を 使っていたのかしら。

ああ クオード。あなたは毎日 ほんとうに
全部 一人でやろうと し過ぎなんだから。
もっと 肩の荷を 降ろしていれば
あんな ことに……あんな こと にーーー 

全部 助けられないんだ。
〇〇だって がんばってるわ。
だから 未来の道筋を 閉じてはいけない。
助けたら いけないんだ。

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ドミネウス邸  時渡りしてから4か月

 

こうして 過ごせた 毎日が あったんだ
今は 全部が 無くなって しまっているのに

この家も 堕ちてしまうのに


この時の 私ってば ほんとうに のんきね

 

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ドミネウス邸  時渡りしてから半年

 

「やっと 会えた……。」

〇〇…わたしは "耐えた"

でも これは やっとひとつ

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少しくらい 寄り道したって いいよね
〇〇に 感謝しなきゃ。

 

「私の願いに答えて
 記憶の赤結晶を届けてくれて ありがとう。
 今は もどかしいでしょうが 1歩1歩
 のぞんだ未来に向けて 歩いてください。
 それが 唯一の方法なのですから。 」

 

……全部 自分への言い聞かせだ
感謝しにきたのに これが 私の 精一杯
もう 〇〇にも どう接していいか わからない
言葉遣いが 他人のように なってしまう
でも 使命だけは 忘れてはいけない

 

「……願わくば あなたたちの選ぶ道が
 正しき未来へと つながってますことを。」

 

次は 1000年前に飛んで 勇者と 船長を 導かないと

 

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すべての 時渡りを終えて

 

やっと ここまで きた


「幾度となく あなたを 導いてきたけれど
 いつもいつも 思わせぶりなことしか
 言えなくて ごめんなさい……。
「決定的なことを 伝えてしまうと
 正しい未来への道筋が 閉ざされてしまうかも
 しれないから……。」

この先の未来は わかっているわ

「これで 最後になるというに……
 やっぱり たいしたことは 言えないわね。」

いかなる手段を応じても 滅びの世界が 待っているということを

「ひと目でも カオを見れて よかった。」

でも……
もし 神をも超越する 因果変動が起きたのならば
その時のために 私はーーー

「……命に代えても 成功させてみせるわ。
 それが 王家に生まれた者の つとめだから。
「これから 私は……」

もう 声がでなかった

「最後の 役目を まっとうするわ。
 キュロノスを倒したら 迎えにきて。
 ずっとずっと……待っているから。」

 

私は この遺跡以外の この島を 未来へ "飛ばす"

 

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使命にとらわれたメレアーデ

もはやそれは、人であることをやめ、世界を動かす、歯車の如く

見てしまった己の未来を、実行するだけとなりて。

対して最後は、永遠かもしれない、久遠の時を、停止させる。

それもまた、とまってしまった、歯車の如く。

 

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Ver.4 振り返ってみてわかるこの世界観
メレアーデの残酷な運命に、心を揺らされました。

人の心を、静かに壊してゆく、そんな物語が、
妄想ばかりの私にとって、感傷的で、大好きなのです。